ETF活用術「売れ筋投信の代替術」

ETF活用術「売れ筋投信の代替術」

投資信託のコストは、購入時にかかる販売手数料と保有の問ずっとかかる信託報酬の二つがある。後悔しない投資のカギは、こうしたコスト、要は出ていくおカネをできるだけ抑えるところにある。

 

人気投信のなかで、購入時に販売金融機関に支払う販売手数料(最高)が最も安いのは、純資産残高1位の「グローバルーソブリンーオープン(毎月決算型)」1.5%。その他人気投信は大半が2.0〜3.5%と高めに設定されている。この1年の売れ筋トップ『野村グローバルーハイーイールド債券投信(資源国通貨コース)毎月分配型(バスケット通貨選択型)」では4.0%だ。

 

かたや、運用の対価として日々、純資産から差し引かれる信託報酬は、保有期間中ずっとかかってくるコストだ。人気投信では0.8〜1.6%程度となっている。販売手数料は長く保有するほど薄まるが、信託報酬はずっと効いてくるわけだ。

 

人気投信を投資表対象別に分類し、当初100万円投資した場合に、以後どれだけのコストが発生するかを見たものである。

 

1年間保有した場合のトータルコスト(販売手数料十信託報酬)はじつに2万円台後半〜5万円弱となる。投資対象とは無関係に、おしなべてトータルコストが高くつことがわかるだろう。3年間、5年間保有した場合の年換算の水準を示しているが、これを累計のコストで見ると、高いところで5年後に10万円以上(投資金額の10%強)に達する。

ETFであっても手に入る分配金

こうした投信のコストを抑え込む手はある。同じような投資対象のETF(上場投資信託)で代用するのである。前述したとおり、投信の分配金の頻度、高さや利回りに目を向けるのは間違いだ。毎月分配金を受け取れば、運用としては明らかなロスになる。

 

ただし、ここでは「ETFならもっとコストが安くできる」ことにこだわる。分配金を出しているETFを活用することで、より低コストで毎月分配型投信と同様の効果を得られることを示そう。

 

「債券−代替ETF」のところから見ていただきたい。日本で購入できる海外ETF約15本のうち債券指数に連動するETFのそのほとんどが毎月、分配金を出している。その中でも相対的に分配金の利回りが高いものをリストアップしたものだ。

 

これらETFの信託報酬は0.15〜0.60%で一般の公募投信に比べて低い。さらに、購入時と売却時にかかる手数料(海外ETFでは取引手数料と為替手数料、国内ETFでは取引手数料)を合算したトータルコストで見ても大きくコストが減ることがわかる。

 

分配金の利回りが7%以上の債権ETF

たとえば「Iシェアーズ米ドル建てハイイールド社債ファンド」は、米ドル建てのハイイールド社債(格付けが「BB十」以下で利回りが高い社債)のうち、最も流動性が高く市場性のある銘柄で構成される指数に連動する。

 

過去1年間の配当利回りが7%台後半と高く、時価総額は約7000億円と十分な資産規模を有する。また1日当たりの出来高も十分あり、安心して取引できる海外ETFといえる。最低購入金額は7.3万円程度だ。

 

信託報酬は年率0.50%、購入時と売却時の手数料を含むトータルコストの累計(100万円投資の場合)は、5年で3万円台だ。毎月分配型投信に比ベコスト面で断然有利なことがわかる。

 

「IシェアーズJPモルガン・米ドル建てエマー・シングーマーケット債券ファンド(EMB)」は、米ドル建て新興国債券市場の動きに連動し、新興国で活発に取引されている対外債券のトータルリターンを示す。

 

最低購入金額は9万円弱。出来高も申し分のない水準にあり、信託報酬は年率0.60%と設定されている。トータルコストの累計は、5年後で4万円相当と、毎月分配型投信の半分以下だ。

 

国内ETFにも、毎月分配金を出している債券型のETFがある。「上場インデックスファンド海外債券(Citigroup WGBI)毎月分配型(1677)」は、シティグループ世界国債インデックス(WtjBi-World GovernmentBond Index)を連動対象とするETFだ。

 

このインデックスは外国債券投資のベンチマークとして広く利用され、毎月分配型投信の先駆け「グローバルーソブリンーオープン」もこれを採用している。上場後まだ2年弱、日々の出来高が限られるのが難点だが、0.15%の信託報酬で日本を除く世界主要国の国債市場に投資できる。国内上場のETFということで、海外ETFのように為替手数料はかからない。トータルコスト累計は5年後で1万円弱と、圧倒的な安さを誇る。

 

続いて『REIT代替ETF』を見ていただきたい。

 

REIT指数への連動を目指す国内ETFはいずれも分配利回り4%超、信託報酬率0.3%程度と低く、トータルコストの累計は5年後で1万円台後半にとどまる。グローバルREITを投資対象とする海外ETF了シェアーズダウージョーンズ米国不動産インデックスーファンド(IYR)」の分配利回りは3%台、信託報酬は0.47%だ。グローバルREITの毎月分配型投信では、5年後で10万円前後、投資金額の10%前後に達し、ここでもETF活用のほうが有利だ。

 

「株式」を投資対象とした人気投信である「ピクテーグローバルーインカム株式ファンド(毎月分配型)」は電力、ガス、水道といった高配当利回りの世界公益株に投資し、安定的な収益分配を図る。

 

海外ETFの中にも、同じように公益株を投資対象とし、高めの分配利回りを提供する商品がある。フシェアーズS&Pグローバル公益事業セクター・インデックスーファンド(JXI)」は、世界の電力、ガス、水道といった公益株や、独立の発電・電力供給業者が含まれ、分配利回りは4%に近い。

 

「シェアーズダウージョーンズ好配当株式インデックスーファンド(DVY)」は、公益株を中心に配当利回りの高い上位100銘柄で構成される。分配利回りは3.40%だ。これらのトータルコストの累計は、5年で3万円台前半。投信のわずか3分の1ですむ。

投資信託の手数料で満足できない方はFXもある

現在の日本で売れている投資信託は、通貨選択型など、米ドルや豪ドル、ユーロなどを選択する型の商品がほとんどであり、為替リスクを伴うものである。どうせ為替リスクをとるならそのリスクをリターンに変えてしまうという方法もある。FXなら投資信託の為替手数料の1/20程度で済み、少額から取引ができる。1000通貨単位で手数料無料のFX業者も多いため、非常にお得だ!まずFXを始めるためには、さまざまなFX比較サイトで研究してみよう。